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    流れゆく時間は目まぐるしい早さで状況を変化させ、
    テクノロジーは日々進化し、多様な生き方は当たり前で
    AIは次々と人間の仕事をこなし、
    今や、指先一つで世界と繋がるSNS時代となった。

    それはそれは、子どもの頃の自分(いや高校生の自分でも!)想像を絶する世界が目の前に広がっている。


    このままいくと近い未来、人類は誰もが自由に大気圏を突破し、
    宇宙人が友達になってしまう日がきてしまうのではなかろうか?


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    ただし、こぞって大手企業が大量一括採用していたバブル景気に沸いた売り手市場時代も、
    リクルートスーツに身を包み、何社、なん十社と足を棒にし会社説明会を回った時代も、
    パソコン画面の向こう側、マスク姿の面接官と対峙した時代も
    どんな時代を生きようが、変わらないものがある。


    それは、入社してしまえば、 みな『新人類』と呼ばれ、
    「今どきの子って」と先輩らに呆れられ
    やることなすこと珍しがられることだ。

    (平成初期入社時代の私ですら新人類だった!)

    そしてお決まりの
    「私たちの時代は〜」というお上司様のお小言。
    心の中で(知らねー)と毒づいていた若かりし頃のワタクシ。
    そんなワタクシ、今や「私たちの時代ってさ〜」と後輩に言っているではないか!

    なんとも恐ろしい。。。


    『時代は流れる』
    ではなく
    『時代は巡る』ですか、中島氏?


    結局、老いも若きも、人間の本質というか、根本はそうは変わらないのではないかと思えてしまう。




    ・・・


    そうです!
    そうなんです!
    実際、そう思える(千年以上も前に書かれた)書物が存在するのです!



    (注:ここからが本題です。ここまでは回りくどい前置きです。汗)



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    それは、義務教育お馴染みの
    『清少納言と紫式部』(キラキラ)


    (歴史はちょっと…ってなアナタ。逃げないで〜。古典文学は決して苦痛ではないのよ。ほんと。

    どうか、しばしお付き合いを。。。。

    というか、むしろ、そこにあまり興味なかった方に読んでほしい!
    かく言う私も学生時代、歴史はノーサンキュー人種。
    歴史を得意とする男子とは一生縁がないと思っていた。

    竜馬も信長も義経だって、オトナになって司馬遼太郎氏のお陰でやっと興味をもつように。

    なので今回はあくまでも私の浅い知識の範囲でのお話です。ゆるしてね。)


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    (時を戻そう!)
    頃は平安中期。
    男子は烏帽子(えぼし)をかぶり、女性は十二単(じゅうにひとえ)を着る
    ひな人形のお内裏様とお雛様の世界。



    この時代の面白さは大きく分けて3つ。

    まず一つ目。
    時の権力争いに巻き込まれ翻弄された一条天皇の二人の后(きさき)の物語。
    定子(天皇にめちゃくちゃ惚れられた才色兼備な年上女房。でも若くして亡くなる)
    彰子(たった12歳で父親の出世のために嫁がされた少女。この時天皇は定子にゾッコン。見向きもされず)

    (この波乱万丈物語、あぁ、もっと詳しく語りたい。二人とも心美しき女性!)


    二つ目は、そのそれぞれの后(定子と彰子)に仕えた(今で言うカテキョみたいな?后の価値を高めるために働いていた)
    清少納言(ちっちゃい事は気にしなーい!超ポジティブ女子)
    紫式部(他人の目が気になりすぎる被害妄想が止まらない こじらせ女子)

    (この真逆の人柄もスゴク語りたい!)


    三つ目は、その清少納言と紫式部が執筆した書物
    枕草子(天真爛漫。あっけらかんと毒吐きまくり)
    紫式部日記(清少納言にケチ付ける。ネガティブワードオンパレード)

    前編はこの中の清少納言と清少納言が執筆した『枕草子』に焦点を当てます






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    『枕草子』

    清少納言が執筆した『枕草子』は定子に仕えていた時代に書いたもの。
    中学校で暗記させられる『春はあけぼの〜』から始まるあまりにも有名なアレです。
    ただ、枕草子はそこだけではありません。
    約300編の章段から成り立つ日記段、類聚段、随想段に分けられた、、
    あぁ、ややこしい話は割愛しましょう

    つまりこの随筆(エッセイ)とも呼べる本の内容は
    いつの時代も存在する共感あるある祭りの作品なんです!


    まさか、当の本人たち、千年経っても読み継がれる、ましてや学校で教材として扱われるなんて夢にも思わないから、サラ女の給湯室のごとく、思うがままつらつらと本音ぶちまけています。



    (枕草子一部紹介)

    めったにないもシリーズ
    ・姑に可愛がられる嫁
    ・舅に褒められる婿
    ・主人の悪口を言わない使用人
    ・パーフェクトな顔立ち
    ・男女の仲が最後までうまくいくこと
    ・女同士の仲もね

    ただ過ぎて行ってしまうもの
    ・春、夏、秋、冬
    ・年齢

    心がときめくもの
    ・ばっちりメイクをキメて香水ふったとき
    ・彼を待っているときのちょっとした物音

    これあるよねシリーズ
    ・説教はイケメンから聞く方が頭に入ってくる
    ・人事異動発表の前に情報を得たい

    憎たらしいもの
    ・急いでいるときに限って世間話をしにくる上司
    ・部屋から出ていくときドアをちゃん閉めないやつ
    ・嫌なやつが訪ねてきたから寝たふりしてるのに慌てて起こしに来る同僚

    あまりイケてない男シリーズ
    ・カッコつけて長烏帽子をかぶってくるが欄間に帽子をぶつける男
    ・元カノを誉めるやつ


    これほんの一部。
    ここには書けないことも多々。

    千年前の話だけど めちゃくちゃ共感できすぎて笑える!
    (注:意訳は大目に見てね。汗)

    私たち(KAGUNIWAメンバー)、平安女子たちと一緒に語れます。
    定子サロンの女子会に参加します。
    なんなら、カヌレ?新食感グミ?トゥンカロン?令和インスタ映えスイーツ持参で参ります。



    そんな冴えわたるポジティブ女子、清少納言はチーママの如くサロンの切り盛りをし、定子の明るい性格と美しい出で立ちもあり、定子サロンは上流貴族(セレブ男性)もついつい来てしまうたまり場。
    常に華やかで、知的で、(時には合コンまがいな…)盛り上がるサロン。


    しかし、楽しい時間は終わってしまうのです。
    政権争いに敗北した定子一家は、あれよあれよと離散。

    定子の立場も危うい。

    それでも天皇に愛され続けた定子。
    三人目のお子を授かるが、出産後に若くしてこの世を去ります。



    そして定子崩御とともに清少納言も宮廷を去ります。




    清少納言は決して、このあたりの悲愴な出来事は記していません。
    華やかなサロンでの出来事や楽しかった日々のみを書いています。



    なぜでしょう?


    そこはもう私たちの想像の世界です。




    良いも悪いも
    自分に正直に生きた清少納言。


    どんな世だろうと、楽しむことは楽しむ。イイものはイイ!


    自分は頭がいいんだもん、っと言っちゃうとこ、
    勝気なとこ、縮れっ毛にコンプレックスをもっているとこ、
    定子の美しさに惚れ惚れしちゃうとこ、
    日々に一喜一憂しながらも、人生そのもを楽しんじゃうとこ、

    全てが人間らしくて魅力的です。








    この時代にTwitterがあったなら間違いなくフォロワー数トップクラスだったに違いない!
    (叩かれることも多そうだけど。だからこの時代で良かったのね。じゃなかったらこんな面白いもの残せなかった)


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    『50代。人生って、あぁ いとをかし。』


    BOXWOOD
    KAGUNIWA
    50 



    追伸:最後にもう一度念押しさせてください。
       この意訳は私なりの読解に基づき書いてあります。誇張ありです。汗
       この時代に少しでも興味をもたれましたら是非、本物の現代語訳された本を手に取ってみてください。とても面白いですよ!
       
       後編は紫式部にせまります☆



    相関図