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バラ苗の切接ぎ

バラの苗木はたいてい「芽接ぎ」か「切接ぎ」で作られます。

植物は「種」を植えて大きくする、枝をさしておけば大きくなる、というイメージがあるかもしれませんが、バラの場合は「接ぎ木」が一般的です。

でも、他の樹木でも接ぎ木で作られるものは多いんですよ。

果樹とか。確か桜も。

 種から育てると、自然受粉で別の品種(別のバラ)との子が生まれてしまうので、お花がどんどん変わっていってしまいます。

枝をさしても、なかなかうまく育ってくれない品種が多いのがバラです。

  先週は、バラの切接ぎ講習を受けてきました。


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台木(根っこ)は「ノイバラ」、野生品種でとっても強い子です。

穂木(接いでいる枝)は、好きなバラの枝を。

それぞれ皮一枚剥いだ所にある「形成層」をつなぎ合わせて、ぎゅ〜ぅとくっつけて、離れないようにしてあげると、ちゃんと根っこから吸収した水分や養分が、枝の芽に運ばれて、大きく育っていきます。

人が包丁とかで手をスパッと切ってしまった時と同じ。

切り傷がきれいに切れていた方が治りがいいのと同じように、台木・穂木の切り口もきれいにスパッと切れていた方がくっつきがいい。

傷をしっかりとくっつけてしばらくすると、傷口がふさがるように、台木と穂木もしっかりくっつけるとそのうちつながる。

水や空気に触れているとなかなか傷が治らない、時に膿んじゃうように、バラも接ぎ口に水や空気が触れているとうまくくっつかない。

でも、湿度や温度を保ってジュクジュクしてる方が傷の治りがよく、傷跡がきれいに治るのと同じように、バラも湿度と温度を保ってあげると、早くくっつきます。

 こんなふうにバラの苗木は作られています☆