時代は巡る
アツバキミガヨラン、
学名はYucca gloriosa。
どこかで一度は
見かけたことがある
植物ではないかと思います。
昨今のドライガーデン、
ロックガーデンブームで
需要が高まっているユッカ。
常緑でシャープな葉と、
圧巻の花姿が一際目を引きます。
12月上旬、
お客様の敷地の現地調査で
つくばを訪れた際、
道を間違って路地をぐるぐるしていると
突如ユッカ・グロリオサの「主」に
遭遇しました。
一体、何時からここに。
もし1株からここまで育ったのであれば
相当な月日が流れていると思われます。
原産地はアメリカ南東部の平野部や砂丘で、
日本には明治時代に渡来したそうです。
暖地の砂丘でもつくばの街なかでも
生き延びるユッカ、
本当に逞しい。
この「主」を見かけてから
少し気に留めて見てみると
この2週間ほどで
実にたくさんの「主たち」が
力強く、あちこちで
生き延びていることに
気が付きました。
(ちょうど開花の時期なので
見つけやすい!)
車を停めて写真を撮る事が出来る範囲で
撮影したのですが、
これらの他にも本当にたくさん、
ユッカ・グロリオサの
年季の入った株たちを目撃しました。
庭に植える植物にもトレンドがあり、
これまでも私が生きて知る限りで
コニファーやシマトネリコ、
オリーブや「雑木」など、
様々な植物がもてはやされ、
一気に日本各地に植えられました。
そして現在、ヤシ類やユッカ、
アガベやサボテンなどの
ドライ系の植物がブーム。
サイズによっては品薄となり、
ブーム以前よりもかなり
価格が高騰している品種もあります。
ユッカ・グロリオサも
かつて、いつかのタイミングで
ブームが起こり、
日本各地でこぞって植えられたのでしょう。
長い年月を経て
様々な植物のブームをかいくぐり、
生き残った主たち。
日の目を浴びない時期も
あったと思います。
そして現在、主たちは
再び表舞台へ。
…そんな人間たちの
気まぐれな流行り廃りなどは
まるでお構いなし、
今日も寒空の下、ゴージャスャスな花を
惜しみなく咲かせている主たち、
しびれます!
千葉県 柏市
エクステリア ガーデン
ボックスウッド
鳥飼 寛子